インボイス制度後の消費税、どう選べばいい? やさしくわかる「2割特例」と「簡易課税」まとめ

インボイス制度が始まり、消費税の選び方について「実はよく分からないまま…」という方も多いのではないでしょうか。
このページでは、つまずきやすいポイントをやさしくまとめてご紹介します。
1. 2割特例とは?(期間限定の負担軽減制度)
インボイス制度を機に課税事業者になった方のための 期間限定の軽減制度 です。
※この制度は 令和8年まで の経過措置です。
どんな制度?
売上にかかる消費税の「2割だけ」納めればOKという、とてもシンプルな仕組みです。
対象者
- インボイス登録をして課税事業者になった方
- 基準期間の売上が1,000万円以下
個人事業者の方への補足(重要)
令和9年・令和10年分については、 2割特例終了後の“経過措置”として「3割特例」 が使える場合があります。
メリット
- 細かい経費をあまり気にせず、ラクに計算できるようになります
(※帳簿の作成や保存は必要です) - 事前の届出は不要
- 申告時に選ぶだけで適用可能
2. 簡易課税とは?(ざっくり計算できる制度)
簡易課税は、実際の経費ではなく 「みなし仕入率」 という国が決めた割合を使って計算する方法です。
みなし仕入率とは?
「あなたの業種なら、売上の◯%くらいは仕入れに使っているはず」という“ざっくりした割合”のこと。
例:
- 物販(第2種)…80%
- サービス業(第5種)…50%
- 行政書士…50%
対象者
- 基準期間の売上が5,000万円以下の事業者
メリット
- 領収書の細かい管理が不要
- 計算がシンプル
3. どっちがお得?まずはここをチェック
サービス業の場合、
- 2割特例 → 2割
- 簡易課税 → だいたい半分(50%)
となるため、インボイス登録したばかりのサービス業の方は「2割特例」が使いやすいことが多いです。
※簡易課税の届出を出していても、申告時に2割特例を選べます。
4. 簡易課税の注意点(2年縛りに要注意)
簡易課税には大きな注意点があります。
一度選ぶと2年間は変更できない
途中で「やっぱり原則課税にしたい」ができません。
届出の期限に注意
適用したい年・やめたい年の “年度が始まる前日まで” に届出が必要です。
インボイス登録を機に免税から課税になった方には例外があります
インボイス登録をしたことで免税事業者から課税事業者になった場合は、登録した課税期間中に届出を提出すれば、その期間から簡易課税を適用できます。
大きな買い物がある年は注意
車・パソコン・事務所のリフォームなど大きな設備投資がある年は、原則課税の方が有利(還付が出る)になることもあります。
5. 業種が混ざると計算が変わることも
サービス業と物販など、 複数の事業をしている場合は要注意 です。
例:
- 物販(80%)+コンサル(50%) → 正しく区分しないと、全部50%扱いになることも。
業種判定は意外と複雑なので、 迷ったら早めに確認するのがおすすめです。
まとめ:まずは「知っておく」だけで十分です
消費税の制度は複雑ですが、 ポイントを押さえれば、選ぶ基準が見えてきます。
- インボイス登録したばかり → 2割特例が使いやすいことが多い
- 計算を簡単にしたい → 簡易課税
- 大きな買い物がある年 → 原則課税が有利な場合も
- 複数事業 → 業種判定に注意
ご自身の状況によって選び方は変わります。
制度の一般的なポイントを整理したい方は、お気軽にご相談ください。
※個別の税額計算や適用判断は税理士さんへのご相談が必要です。

